
メシカのハイジュエリーは、その制作工程のひとつひとつが驚嘆に値します。気の遠くなるような長い時間と、情熱に突き動かされた熟練の技術を要するハイジュエリー。アトリエ メシカはひとつの研究の場として、すべてのグランドメゾンに共通する伝統的な手法も取り入れつつ、切磋琢磨しながら作品を制作しています。ヴァレリー・メシカの指揮のもと、デザイン、ジュエリー、セッティング、研磨の熟練職人たちが夢を形にしています。
This is M

ジュエリー完成までの工程
ハイジュエリーの圧倒的な美しさの背景には、技術的、芸術的、審美的な実力を持つ熟練職人たちの卓越した宝飾技術があります。まず、最初のアイディアは鉛筆によるスケッチで描かれ、多くのクロッキーを経て、原寸大のグワッシュ画になります。チーム作業において非常に重要な資料となるのは、リアリティのあるビジュアルイメージ。こうしてイメージを定着する作業は、《ダイヤモンド ホワール》のネックレスの場合、30時間を要しました。その後、厳選されたダイヤモンドひとつひとつをゴールドの台の上に落ち着かせます。スプリングやフレームに中心石、縁飾りをセットする組立のあと、ブローパイプを使って慎重に溶接。この工程でジュエリーの最終的なシルエットが現れます。セッティングの前後の研磨作業では、各段階にふさわしいレベルの輝きが得られるまで続けられます。ダイヤモンドのきらめきを高めるのは職人の鋭敏な感覚。数十時間、数百時間もかかるセッティング作業の終了をもって、ようやくジュエリーの誕生です。セッティング職人はジュエリー素材を彫刻し、きめ細かに整え、肌の上に浮かぶようにダイヤモンドを配置し、はめ込みます。

ネックレス《ダイヤモンド ホワール》《スノークイーン》
光り輝くリボンがネックラインを取り巻き、ペアシェイプダイヤモンドがらせんを描くこのデザインは、アトリエで506時間もの作業を経て誕生しました。確かな精度でダイヤモンドの糸に立体感がもたらされ、優美に首の形状と一体となるネックレス。ネックラインを圧迫することなくからみ、華奢な曲線を引き立てます。このダイヤモンドの糸のしなやかさが、メシカの高い技術力。絶妙なバランスを見せるこのらせん状の構造が、だんだんと粒が大きくなるように並べられた88個のダイヤモンドを浮かびあがらせ、中央で5.5カラットものペアシェイプダイヤモンドが魅惑のダンスの中で光の波を起こします。その見事なドレープは、アトリエでの緻密で丹念な作業のたまものです。